2021年2月3日水曜日

誰かの”意見”を冷静に分析したことはありますかね?

 とりあえず導入としてこの話から。
 商品選定や購入の際に誰でもレビューを参考にするかと思います。最近、Amazonもレビューの形式がおかしく(?)なってきていて、単純に星だけで評価することができるようになっているらしく、イマイチ星評価だけでは役に立たない部分が増えてきましたね。
 それはそれとして、過去に見たレビューで「なにこれ」的な物をいくつかあげると、

・星5「注文してすぐに届きました! まだ使っていないですが期待を込めて星5です!」
・星1「日本語の説明書が入っていなかったので使い方がわかりません」
・星1「買ってないですが中国製なので悪いに決まってます」

 こんなのがありました。文面については不正確ですが(おおむね間違ってはいないはずです)。
 2つ目はたしかにマイナスポイントかもしれませんが、正直「安物を選んでどうこうするなら最低限英語を読み解く覚悟くらいはしておけよ」と思うのですが、この考えはちょっとアレですかね。というか、海外メーカー商品の日本語の説明書も割と暗号解読みたいな要素がある(その上、まれに記載されている操作が間違っていたりもする)ことも多いので、単純に母国語の説明書が付いていたから果たして星が上下するのかというのは謎なところもあると個人的には思います。
 1つ目(はまあ、レビューの体を為していない程度ですが)と3つ目については問題外でしょうか。

 で、本題。
 最近交通系動画のコメント欄を見ていて思うのが、というかいつも思うのが、「頭で考えてしゃべってんのかな」ということです。
 自分個人が社会常識から埒外だというのは普通に思っているのでどうでもいいのですが、だからこそ逆にと言うか”一般人”(あえて言うなら、”自称一般人”?)の思考が狂っていることがよくわかるわけですよ。
 Road Traffic Logの20210118のまとめ動画のとある箇所で、40km/h制限の道路を40km/hで走っていたらバンバン右側を抜かれていくシーンを入れました。
 以前某所で、「50km/hの道路を43km/hで走っていたら車からすれば邪魔だと思われるかもしれませんね」ということを言われ(書かれ)ました。
 正直、40km/h制限の道を20km/hとかで走っていたら「邪魔」と思われるかもしれないなとは思いますが、制限速度いっぱい気味で走っていて文句言われるとしたらそれっておかしくないかと思うんですがどうなんでしょうかね。
 で、コメント欄で上がっていて疑問に思うのが、

・(自転車問わず二輪系含めて)前方で転倒されたら轢いてしまう
・トロトロ走ってる
・邪魔
・都合よく歩道と車道を使っている
・自転車は一時停止も信号も無視している
・自転車は(軽)車両
・自転車にも免許を設けるべき
・自転車は税金払え
・二輪は不安定
・自転車のブレーキは貧弱
・怪我するのは自転車や歩行者なんだからそっち側が気を付けた方がいい

等々。
 他にも色々あるんですが、ちょっとホント頭がおかしくなるのであんまり覚えていたくないところもあるのでそのうち追記する方向で。

・(自転車問わず二輪系含めて)前方で転倒されたら轢いてしまう
 ↓
 そもそも追突の状況と同じわけで、車間距離不保持ですよね。
 極端な側方通過も本来暴行罪に当たるわけで、「轢いてしまう」と感じるならそれは既に危険運転なのでは。
 同様の理由からか「怖い」という発言もよく見ますけど、だから相手にどうにかしろと言うのではなく普通に自分がどうにかしなければならないのでは。怖いのになんで接近するんだよというのもありますし。絶叫マシンとかホラー系ですか? たしかに依存性のある要素ではありますが。

・トロトロ走ってる
 ↓
 よく言われるわけですが、ホントにトロトロ走ってますかね。
 実際諸々の状況で遅く感じることはありますが、相対速度を合わせれば当該車両がどの程度の速度を出しているかはわかるわけで、そもそもこういう発言をする人はちゃんと法定制限速度で走ってるんですかね。
 もちろん、50km/hとかは相当鍛えた人でなければ持続して出せませんけど、この国には30km/h制限の道路(明記されてなくても生活道路が数年前の法改正で30km/h上限になったようですが)とか場所によっては20km/h制限の道もあるんですが。

・邪魔
 ↓
 上で書いたことも含めて、正直これが一番逆に自己中心的だと思うのですが。
 専有面積の都合上追い越せないのであって、追い越す側の車幅の問題の方をなんとかするのがそもそもまずだと思うのですが。
 むしろこれ、そういう発言している人が歩道を歩いていた時に、ランナーや自転車が後ろから迫ってきて、その人から邪魔だからと罵声を浴びせかけ(クラクション)られたり殴られ(幅寄せや接触)たりされたとして文句を言わないんでしょうかね。小売店で商品を見ている時にカートで突っ込まれたりとか、相似した状況はいくらでもあると思うのですが。
 ついでに、あおり運転の加害側の意識とも通ずるのですが、上記の“「轢いてしまう」と言う人”も含めて“悪をもって悪(※自己判断)を制す”とか“悪(※自己判断)を制するためなら何をしても許される”と思っているのでしょうかね。
 まあ、この辺りRoad Traffic Logの晒し上げ系(に見えるだけで基本的には社会概況把握の参考(ホントは強制)程度の意図しかないんですが)の動画も法的にどうなのかはわからないところがありますけどね。まあ、岡山県警みたいにというか、あの域を超えてもっと何でもかんでも蒐集してくれればそっちに投げるんですけども。
 というか、YouTubeには明確な犯罪行為や犯罪自慢に対する通報システムが一切無い(著作権違反についてのみ一応ハッキリとしたものがあるのかな。あとはなんか“報告”の項目を見るとふわっとしてますね)ので、よくわからないところがありますが。

・都合よく歩道と車道を使っている
 ↓
 これ、まあ都合よく使ってる面もなきにしもあらずだとは思いますが、都合よくも何も別に歩道と車道を使っていることに対して特に違反する面はないんですよね。諸々の法規さえ守れば。
 その法規だって、大まかにいえば“歩行者の通行の邪魔をするな”くらいしかないわけですが。
 ところで、“車両は歩道と路側帯の進入時に一時停止しなければならない”という道交法の条文がありますが、これを自転車に対して文面通りに適用すると、自転車横断帯や横断歩道から歩道に進入する際も一時停止しなければならないことになる(かも、程度ですが)ので、ひょっとすると自転車はこの条文の対象から外れるのかな? と最近疑問に思っています。
 ちなみに、馬やリヤカーはどうあっても歩道通行の対象外なので、原則云々以前にエンジン付きの車両と同じくそもそも車道しか通行できないようです。
 加えて、下の軽車両云々の件もそうですけど、「歩道と車道を“車と歩行者側に都合よく”使い分けろ」という旨の発言もされていると思うのですが。

・自転車は一時停止も信号も無視している
 ↓
 そしてこれが一番の謎。
 信号の無い横断歩道での停車の調査結果を見れば自動車でも守るのは稀なレベルですし、そもそも一時停止場所で一時停止している車両なんて、見たら称賛するレベルでしか見たことがありませんが。
 この辺りは、そのうち踏み切りの撮影してきます。場所の選定がうまくいっていない(相応の交通量が必要、多数複線だと両側が入らないので最高で二本まで、そこそこの時間通行を妨げない撮影待機位置がある、という三点を満たす踏み切りがそうそう無い)のでまだ先になりそうではありますが。

・自転車は(軽)車両
 ↓
 というか、これこそが“都合よく使ってる”と思うんですけどね。
 都合のいい時だけ「所詮チャリ」と切り捨て、都合が悪くなると「軽車両(たまーに、“軽自動車”とか言っている人もいますが……)だから」と使い分けているのは無法ドライバー側なんじゃないかと思うんですけどね。
 ところで、歩道と車道の項でも書いていますが、自転車は法的には“自転車”というくくりにするしかなさそうです。軽車両は大項目で、歩道通行など自転車のみに適用されるルールがかなりあります。まあこの辺は乗用車とトラックとか、普通二輪と小型二輪とか、色々ルール面で差違のある乗り物は多々ありますけども。
 あと、歩道通行前提にしろというのなら、原付も速度面で言えば歩道通行にすべきとなりますし、「車両は可能な限り高速道路から出てくんなよ」ってことも逆の面から言えるような気がしますけどね。

・自転車にも免許を設けるべき
 ↓
 いくつか前のエントリでも書きましたけど、これこそ特権所持者(ホントはそんなことないんですが)の発想だと思うんですよね。
 というか、免許を持つことにどれほどの防犯効果があるのかといえばまともな考えの人なら察せるわけで、1割の意味があるものにどれほど意味があるのかというのは謎ですし。
 この辺、どのくらい意味があれば導入する価値があるんでしょうかね。現状、免許を作ったところで税金のムダと利権問題でしかないと思うんですが。
「免許が無いと取り締まれない」というスットコ意見もありますが、これも以前どこかで書いたように、なら歩行者は何をやっても絶対に取り締まれない完全な特権階級だということになります。免許を返納すればさらに完璧ですね。
 というか、免許に価値があるのならYouTubeに上がっている交通違反動画に車両を対象とした物は一切出てこないはずですが……。もっと言えば車両対車両の事故なんて起こり得ないし、高速道路を含めた自動車専用道での事故は限りなくゼロになるはずなんですけどね。

・自転車は税金払え
 ↓
 意味のわからない税金というのは割とあるわけですけど、少なくとも“自動車税”は排気量に対する税金(≒環境税?)な訳で、排気量ゼロな自転車に対して同種の税金はかけられないですね。
 重量税も道路舗装に対するダメージな訳で、そもそも歩行者とさして重量の変わらない自転車が果たしてどれだけ舗装にダメージを与えるのかは謎です。車両が一切乗り入れられず、付近に車道もない歩行者自転車道(※付近に学校があるので時間帯によってはそこそこの交通量はあるはず)を実地観察した感じでは、一切無いんじゃないかと思えますが。幹線道路沿いの歩道でも、明確に車両乗り入れ部分は舗装が抉れてますし、車道寄りもダメージを受けています(この辺の状況が知りたければ、雨の日の歩道の水たまりのでき方を見れば一目瞭然です)。
 まあ、各地のサイクリングロードもまれに「舗装が……」な所もあるようですけど、自然の力もそこそこあるでしょうし、工事の質もどうかわかりませんし、そもそも車両の通行もゼロではないし付近からの交通振動もあるだろうしでちょっと要素が分割できませんね。先の道路も、植樹のある付近は舗装が割れてたりしたと思いますし。

・二輪は不安定
 ↓
 そしてこれもまた謎。
 そも、“四輪が安定している”という発想がよくわからないのですが。これって単純に“転倒しない”という一点において“安定している”と思って(……ドヤって?)いるだけなのでは。
 乾燥平滑路面と完全に周長の一致した真円のタイヤと完璧な重量バランスでどうなるかはわかりませんが、基本的に四輪ってハンドルから手を離した状態でまっすぐ走れませんよね。だからこそハンドルから手を離すことが安全運転義務違反になる(回避措置がとれないというのもあるでしょうけど)わけですし。
 そもそも、これもどこかで書いた気がしますが、“認識閾”の問題があって、幅500mm(普通自転車の要件では幅60センチですが、ストレートハンドルが大体このくらいの幅の物が一般的なので)の自転車が50センチぶれれば走行ラインが単純に2倍になるわけですけど、全幅1760mmの某車両が500mmズレたところで1/3未満でしかないので、安定しているように感じているだけなんじゃないでしょうかね。というか、走っててそこまでラインがずれたことあったかな。障害物を避けるためにそのくらいラインをずらすことはありますけど。
 まあ、じゃあ“二輪が不安定”なのが間違っているかというと、自転車は手放しでもそこそこまっすぐは走れるわけですが、これはサドルや体重移動でバランスを取っている面も多少はあるわけで(カッチリした自転車はまっすぐ押し出せば延々ブレずに走っていくそうですが)、不安定という面では間違っていないとは思います。加えて、不安定さを制御することである程度推進力に変えている面もあったような。
 というか、ジャイロ効果などの面でも車輪のある乗り物は高速度になるほど安定します。逆に、何かあった時に陥る不安定さのレベルが爆上がりする面もありますが。
 声のでかい人たちは「自転車は低速で走れ」とよく言っていますが、自転車で低速で安定して走るのってかなり高等技術が必要になります。『15km/h制限になったらこういう左右にフラフラ走る自転車がもっと増えるんじゃないの?』という動画を作ったこともありますが、「低速で走れ」と言ってる人は一回低速で走ってみればいいのになと思います。歩行者の後ろとかね。
 これもずーっと言ってますけど、「自転車を批判している人は一回自転車で法規守って走行してみればいい」と思うんですけどね。マスコミも一切そういう類の映像を作る気はないみたいですし、警察モノとか主人公が元刑事モノのドラマを見ていても割とムッチャクチャな自転車の乗り方をしていたりするので、なんだかなあとは思いますが。

・自転車のブレーキは貧弱
 ↓
 そもそも車重の違いがあるわけで、どんなすごい自転車のブレーキを持ってきたところで1トンの車両を停車させることは物理的に不可能でしょう。
 じゃあ、自転車のブレーキが貧弱かと言えばそんなわけ無いですよね。整備不良でない限りは総重量100kg程度でもその重量の移動体を停止させるだけの法定性能はあるわけですし。
 逆に、『飛び出すな 車は急には 止まれない』という標語の通り、止まることのできない車のブレーキの方が性能不足なんじゃないのかという気がしますが。この辺、車体重量がだんだん上がっているので限度があるとは思いますけども。
 少なくとも、ジャックナイフ転倒を起こす(起こせる)可能性のある二輪(エンジンあるなし問わず)のブレーキが果たして貧弱なのかというのは個人的に謎です。

・怪我するのは自転車や歩行者なんだからそっち側が気を付けた方がいい
 ↓
 これこそとんでもない発想なんですよね。
 要は、「俺は凶器持って歩き回ってるけど、ケガするのお前だから気をつけろよ」ってのと同じことなので。
 実際のところ、身体的被害を受けるのは重量が軽い側なのは当然なんですが、加害側被害側の要素はそれとまた別なので、「加害側だけど俺ノーダメージ」みたいな発想はおかしいんじゃないですかね。もっと実際のところいうと、事故瞬間の法的には車両側不利なんでしょうけど、判決や実刑まで考えると圧倒的に車両側有利だと思うんですけどね。

 とりあえずこんな感じですかね。たぶん随時追記しますけど。
 よく、「人の気持ち考えろ」とか言ってる輩がいますけど、その言葉のホントの意味って「俺に都合よくしろ」であって、そういう当の輩は人の気持ちを考える気なんて一切無いんですよね。
 もっと本質を言うと、わかったらわかったで「気持ち悪い」とか言うんじゃないかと。なんだかなあですよホントに。

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